ガス給湯器のリモコンはつけっぱなしでも基本的に問題ない
結論からいうと、一般的なガス給湯器は、リモコンの運転スイッチを入れたままにしても基本的に問題ありません。
リモコンの運転スイッチが入っていても、常にガスが燃えているわけではないためです。給湯栓を開き、給湯器が一定以上の水の流れを検知すると燃焼を始めます。
お湯を使っていない間は待機状態になっているため、リモコンをつけっぱなしにしただけでガスを消費し続けるわけではありません。
給湯器の「電源」には2つの意味があります
- リモコンの運転スイッチ:お湯を使える状態にする操作
- 給湯器本体の電源:コンセントや専用ブレーカーからの通電
この2つは別のものです。リモコンを切ることと、給湯器本体のコンセントを抜くことを混同しないようにしましょう。
リモコンをつけっぱなしにするとガス代はかかる?
給湯器リモコンの運転スイッチを入れていても、お湯を使わず燃焼していなければ、通常は給湯のためのガス代は発生しません。
ただし、次のような機能を運転している場合は、ガスを使用することがあります。
- 自動湯はり
- 追いだき
- ふろ自動の保温運転
- 温水式床暖房
- 浴室暖房
- 温水ルームヒーター
単にリモコン画面が点灯しているだけの場合と、ふろ自動や暖房などを運転している場合では、ガスの使用状況が異なります。
ガス代を抑えたい場合は、リモコンの運転スイッチを頻繁に切ることよりも、不要な追いだきや長時間の保温を減らす方が効果につながりやすいでしょう。
つけっぱなしでは待機電力がかかる
リモコンをつけっぱなしにしていると、液晶画面や制御回路などで少量の電気を使用します。これを待機電力と呼びます。
待機時の消費電力は給湯器やリモコンの機種によって異なります。具体的な数値は、取扱説明書やメーカーの商品仕様で確認できます。
近年のリモコンには、一定時間操作しなかった場合に画面を消灯する省電力機能が搭載されているものもあります。画面が消えていても、運転スイッチ自体は入ったままの場合があります。
待機電力を少しでも減らしたい場合は、お湯を長時間使わない時間帯に、リモコンの運転スイッチを切る方法があります。
ただし、節電のために給湯器本体のコンセントまで抜くことはおすすめできません。
給湯器をつけっぱなしにするメリット
すぐにお湯を使える
リモコンの運転スイッチが入っていれば、給湯栓を開くだけで給湯器が作動します。使用するたびにリモコンを操作する必要がありません。
家族が使いやすい
家族によって給湯器を使う時間が異なる場合、運転スイッチを入れたままにしておく方が便利です。
特に、キッチンと浴室で別々の人がお湯を使う家庭では、誰かがリモコンを切ってしまうと「お湯が出ない」と感じることがあります。
急にお湯が必要になっても対応できる
手洗いや食器洗いなどで急にお湯が必要になったときも、リモコンを入れ直す手間がありません。
給湯器本体への通電を維持できる
給湯器本体へ通電されていれば、気温が低くなったときに凍結予防装置が作動できます。
ただし、一般的にはリモコンの運転スイッチが切れていても、本体のコンセントが接続されていれば凍結予防装置は作動します。詳しくは使用機種の取扱説明書をご確認ください。
つけっぱなしにするデメリット
少量の待機電力が発生する
リモコン表示や給湯器の制御回路を動かすため、少量の電気を使用します。ただし、消費電力は給湯器やリモコンの機種によって異なります。
水栓の位置によっては意図せず給湯器が作動する
シングルレバー混合水栓のレバーがお湯側に入っていると、水だけを使っているつもりでも給湯器が燃焼することがあります。
短時間で水を止めると、温められたお湯が蛇口へ届かないまま使用が終わるため、利用者が給湯器の作動に気付かない場合があります。
詳しくは、水しか使っていないのに給湯器が動く理由と水栓レバーの正しい使い方をご覧ください。
子どもの誤操作に注意が必要
リモコンが操作できる状態では、子どもが設定温度を変更したり、自動湯はりを開始したりする可能性があります。
チャイルドロック機能が搭載されている場合は、取扱説明書に従って設定しましょう。
リモコンの運転スイッチを切った方がよい場面
次のような場面では、リモコンの運転スイッチを切っておく方法があります。
- 就寝中など、長時間お湯を使わないとき
- 夏場に水だけを使用するとき
- 小さな子どもによる誤操作を防ぎたいとき
- 短期間の外出でお湯を使用しないとき
- 水栓レバーの位置による無駄な燃焼を防ぎたいとき
リモコンを切っても、通常は給湯器本体のコンセントを抜く必要はありません。
なお、リモコンを切っている間も、給湯器本体の制御回路や凍結予防装置などのために電気を使用する場合があります。リモコンOFFと完全な無通電は同じ状態ではありません。
冬季は給湯器本体のコンセントを抜かない
寒い時期に給湯器本体のコンセントを抜くと、凍結予防ヒーターや自動ポンプ運転などの凍結予防機能が作動できなくなる可能性があります。
給湯器内部や配管内の水が凍ると、配管や部品が破損し、水漏れにつながることがあります。
リモコンの運転OFFとコンセントを抜くことは違います
お湯を使わない場合はリモコンの運転スイッチを切る方法がありますが、冬季は給湯器本体への通電を維持してください。
追いだき機能付き給湯器では、凍結予防のために浴槽の循環口より上まで残り湯をためておくよう指定されている機種があります。
必要な水位や操作方法は機種によって異なるため、寒波が来る前に取扱説明書を確認しましょう。
長期間家を空けるときの対応
旅行や帰省などで長期間家を空ける場合は、季節と給湯器の機種に応じた対応が必要です。
凍結のおそれがない時期
リモコンの運転スイッチを切り、必要に応じてガスの元栓を閉めます。ただし、給湯器本体のコンセントを抜くかどうかは、取扱説明書を確認してください。
凍結のおそれがある時期
給湯器本体への通電を維持して凍結予防機能を働かせるか、取扱説明書に従って水抜きを行います。
中途半端な水抜きでは、給湯器や配管内に水が残り、凍結することがあります。作業方法が分からない場合は、無理に水抜き栓を操作せず、メーカーや施工業者へ確認してください。
空き家にする場合
長期不在で水道やガスの契約も停止する場合は、給湯器と配管の水抜きが必要になることがあります。再使用時にも通水やガス栓の確認が必要です。
給湯器の種類によって手順が異なるため、住宅を空ける前に専門業者へ相談すると安心です。
こんなときはつけっぱなしにせず使用を中止する
次のような異常がある場合は、「リモコンをつけっぱなしにしてよいか」という問題ではなく、給湯器の使用を中止して点検を依頼してください。
- ガス臭や焦げた臭いがする
- 給湯器から煙や黒いすすが出ている
- 運転中に大きな音や異常な振動がある
- 給湯器本体や配管から水が漏れている
- エラーコードが繰り返し表示される
- 使用していないのに燃焼表示が続く
- お湯の温度が急に変わる
- 給湯器の外装に変形や著しいさびがある
ガス臭がする場合は、火気や電気スイッチを使用せず、窓を開けられる状況であれば換気し、ガス会社の緊急窓口へ連絡してください。
エラーコードが表示されている場合は、給湯器エラーコード早見表からメーカーとコードを確認できます。
つけっぱなしで給湯器の寿命は短くなる?
リモコンの運転スイッチが入っているだけで、給湯器が常に燃焼しているわけではありません。そのため、リモコンをつけっぱなしにしていることだけが、給湯器の寿命を大きく縮めるとは考えにくいでしょう。
給湯器への負担は、実際のお湯の使用量、燃焼時間、点火回数、設置環境、部品の状態などによって変わります。
リモコンを頻繁に操作することよりも、次のような状態がないか確認することが大切です。
- 給気口や排気口が物でふさがれている
- 給湯器の周囲に可燃物が置かれている
- 水漏れやさびを放置している
- エラー表示を繰り返しリセットしている
- 異音や異臭があっても使用を続けている
使用年数が長い給湯器では、正常に使用できていても経年劣化が進んでいる可能性があります。定期的に外観と運転状態を確認しましょう。
よくある質問
リモコンをつけっぱなしにするとガスが燃え続けますか?
一般的な瞬間式ガス給湯器は、給湯栓を開いて一定以上の水が流れたときに燃焼します。リモコンが入っているだけで、ガスが燃え続けるわけではありません。
毎回リモコンを切った方が節約になりますか?
リモコンの待機電力を抑える効果は期待できますが、実際の金額は機種によって異なります。不要な追いだき、長時間の保温、シャワーの出しっぱなしなども見直しましょう。
リモコンを切れば凍結予防機能も止まりますか?
多くの機種では、本体のコンセントが接続されていれば、リモコンの運転スイッチが切れていても凍結予防装置が作動します。ただし機種による違いがあるため、取扱説明書を確認してください。
夏は給湯器本体のコンセントを抜いてもよいですか?
節電目的で日常的にコンセントを抜くことはおすすめしません。長期間使用しない場合の取り扱いは、給湯器の取扱説明書に従ってください。
使用していないのに燃焼マークが表示されます
ほかの蛇口、追いだき、床暖房などが作動していないか確認してください。すべて停止しても燃焼表示が続く場合は、メーカーや専門業者へ相談しましょう。
給湯器の動作が気になる場合はご相談ください
給湯器リモコンは、基本的につけっぱなしでも使用できます。ただし、異音、異臭、水漏れ、繰り返すエラーなどがある場合は、リモコン操作だけで解決しようとせず、点検が必要です。
生活修理案内所では、ガス給湯器の修理・交換、エラー表示、温度不良などのご相談を受け付けています。
給湯器の使い方や現在の状態についてもご相談いただけます
使用年数や型番、現在発生している症状を確認し、修理と交換のどちらが適しているかご案内します。
まとめ
一般的なガス給湯器は、リモコンの運転スイッチをつけっぱなしにしても、常にガスが燃焼するわけではありません。お湯を使用していないときは、通常は待機状態になっています。
待機電力を抑えたい場合や、お湯を長時間使用しない場合は、リモコンの運転スイッチを切る方法があります。
ただし、リモコンの運転スイッチを切ることと、給湯器本体のコンセントを抜くことは別です。特に冬季は、凍結予防装置を作動させるため、本体への通電を維持してください。
異音、異臭、煙、水漏れ、エラー表示などがある場合は、つけっぱなしにせず使用を中止し、メーカーや給湯器の専門業者へ相談しましょう。