給湯器の交換時は、灯油タンクも一緒に検討する
給湯器と灯油タンクは別々の設備ですが、灯油を供給する配管でつながっています。給湯器本体を新品にしても、残したタンクや配管の劣化まで解消するわけではありません。
長府製作所は、石油給湯器のカタログで、機器の買い替えに合わせて油タンク・送油管・排気筒も交換することを勧めています。「今は漏れていないから残してよい」と自己判断せず、こうしたメーカーの推奨も踏まえて相談しましょう。
例えば、タンクだけ数年前に交換した住宅と、給湯器・タンクを同じ時期から長く使っている住宅では、確認すべき事情が異なります。タンクを交換した時期や過去の修理が分かれば、見積もりの際に伝えてください。ただし、交換歴が新しいことだけで再利用できるとは限りません。
再利用を希望する場合も、まずは交換予定機種の施工条件と既存設備の状態を確認してもらい、その判断理由を聞くことが大切です。
参考:長府製作所「石油給湯器」カタログの安全に関する注意事項

タンクは外側のサビだけでなく、内部と足元も確認する
灯油タンクを見ても、外側の塗装やサビ程度しか分からないことがあります。しかし、確認したいのは見た目だけではありません。タンク内部に水がたまっていないか、油の出口や配管との接続部分に異常がないか、タンクを支える脚や設置面に問題がないかも点検の対象です。
ノーリツは、オイルタンクへの水の混入が内部のサビや不完全燃焼の原因になると案内しています。外観がきれいでも、内部の状態まで良好とは判断できません。
業者に相談するときは、次のような気づいた変化も伝えると、確認箇所を共有しやすくなります。
- タンクの下や接続部に油のにじみがある。
- 以前より灯油のにおいが気になる。
- 脚や底の部分にサビが広がっている。
- タンクの設置時期や点検歴が分からない。
これらは、すべてが直ちにタンク全体の交換を意味するわけではありません。どこに問題があり、部品への対応で済むのか、タンク交換が必要なのかを現地で確認します。油漏れが疑われるときは使用を控え、火気を近づけずに施工店や灯油販売店へ連絡してください。
タンクを残す場合も、送油管までそのままとは限らない
送油管は、灯油タンクから給湯器へ灯油を送る配管です。タンクと給湯器本体に目が向きがちですが、交換工事では、この間をつなぐ配管や接続部も確認します。
「タンクは残す」という工事でも、送油管の交換や接続の変更が必要になる場合があります。反対に、タンクを新品にしても、古い送油管をどこまで残すかによって工事内容は変わります。
見積もりでは、タンクと送油管をひとまとめにせず、それぞれ交換する範囲を確認しましょう。機種や設置場所が変わる場合は、新しい給湯器までの配管経路や接続方法も確認が必要です。
既存設備を残す提案を受けたときは、何を点検して再利用できると判断したのか、今回交換する部分はどこかを説明してもらってください。点検時に異常がないことと、その後も長期間使えることは同じではありません。
「本体だけ」と「タンクも交換」の見積もりは、工事範囲をそろえて比べる
タンクまで交換すると費用が増えるため、本体だけの交換を希望する方もいるでしょう。ただ、総額だけを比べると、古いタンクの撤去や送油管の交換などが含まれているかを見落としやすくなります。
見積もりでは、給湯器本体と設置工事に加え、灯油タンク、送油管、既存設備の撤去・処分がそれぞれどこまで含まれるかを確認してください。タンクの設置位置を変える場合は、そのための作業も確認します。
メーカーの案内と現地の状態を踏まえて選択肢がある場合は、設備を残す案と同時交換する案の違いを説明してもらうと判断しやすくなります。交換が必要と判断された部分については、金額とともにその理由も聞いておきましょう。
劣化したタンクや配管を同時に更新することには、給湯器を替えた後に、残した設備の修理や交換を別途手配する可能性を減らす意味があります。ただし、同時工事なら必ず割安になるとは限らないため、実際の見積もりで比較してください。
なお、タンク内に残った灯油をどう扱うかも、工事前に相談しておきたい点です。自分で配管を外したり灯油を抜いたりせず、残量を伝えて対応を確認しましょう。
タンク単体の交換費用や容量選びについては、ボイラー用灯油タンクの交換費用と90L・200Lの選び方で詳しく紹介しています。
給湯器と灯油タンク、どこまで交換するか一緒にご相談ください
「給湯器は交換したいけれど、タンクまで必要か分からない」「古いタンクと配管も、この機会に見てほしい」。そのような場合は、本体だけに範囲を絞らず、周辺設備を含めてご相談ください。
生活修理案内所では、石油給湯器の交換についてご相談を受け付けています。現在の給湯器・タンク・送油管の状態を確認し、必要な工事と費用をご案内します。
ご相談時は、給湯器のメーカー・型番に加え、灯油タンクの交換歴や気になる症状をお知らせください。写真を用意する場合は、給湯器とタンクそれぞれの全体、両者の位置関係、気になる箇所が分かるものが役立ちます。写真だけでは確認できない部分は現地で調べます。
「今ある設備を活かせるか」と「新しい給湯器に合わせて更新すべき部分はどこか」を確認してから、交換内容を決めましょう。
石油給湯器・灯油タンクの交換相談:0120-123-099