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給湯器 香川博之

屋外設置式のガス給湯器の安全な使い方|事故を防ぐチェックポイントと異常時の対処

屋外式ガス給湯器は建物の外に設置されているため、普段は機器の状態をじっくり見る機会が少ない設備です。しかし、排気口を物でふさいだり、給湯器の周囲を波板やビニールシートで囲ったりすると、不完全燃焼による一酸化炭素(CO)中毒や火災につながるおそれがあります。
また、長く使用した給湯器は、外から目立つ異常がなくても内部の部品が劣化している可能性があります。日本ガス石油機器工業会は、長期使用の目安を10年として点検を呼びかけています。
この記事では、屋外式ガス給湯器を安全に使うための日常点検、してはいけない使い方、異常を感じたときの行動を、図解を交えて紹介します。
屋外式ガス給湯器の排気口や周囲を点検して安全に使用するための注意事項

まず確認したい安全チェック7項目

屋外式ガス給湯器の排気口、可燃物、囲い込み、浴室窓などを確認する安全チェック図
屋外式ガス給湯器の周囲で確認したいポイント
  1. 排気口が物や雪でふさがれていない
  2. 給湯器を波板、物置、サンルームなどで囲っていない
  3. 周囲に木材、紙、洗濯物などの可燃物を置いていない
  4. 近くでスプレー缶を使用したり、ガス抜きをしたりしていない
  5. 本体に強いさび、変形、すす汚れがない
  6. 本体や配管から水が漏れていない
  7. 給湯器を使うとき、排気口に近い浴室窓を閉めている

屋外にあるから安全なのではなく、屋外で正常に給気・排気できる状態を保つことで安全性が確保されます。物を置いたり増改築したりした後は、給湯器の周囲が以前と変わっていないか確認してください。

給湯器の周囲を波板や物置で囲わない

屋外式ガス給湯器を雨風から守ろうとして、波板、木板、物置、テラス、サンルームなどで囲うのは危険です。周囲が屋内のような状態になると、燃焼に必要な空気が不足したり、排気ガスがこもったりする可能性があります。

不完全燃焼によって一酸化炭素が発生しても、COは無色・無臭のため、気づかないうちに中毒になるおそれがあります。給湯器の目隠しを設置したい場合も、自己判断で囲わず、メーカーの設置基準を確認できる施工業者へ相談してください。

外壁塗装の養生中は給湯器を使用しない

外壁塗装では、塗料が付着しないよう給湯器や排気口をビニールシートで覆うことがあります。この状態で給湯器を運転すると、正常に給排気できず、不完全燃焼や異常着火につながるおそれがあります。

給湯器本体や排気口が養生されている間は、台所やシャワーだけでなく、お湯はりや追いだきも使用しないでください。塗装工事を始める前に、使用停止の時間帯と養生を外すタイミングを施工会社へ確認しておきましょう。

排気口の周りに燃えやすい物を置かない

給湯器の排気は高温になります。排気口や本体周辺に次のような物を置かないでください。

  • 洗濯物や布団
  • 段ボール、新聞紙、木材
  • すだれ、マットレス、モップ
  • 植木鉢や落ち葉
  • 灯油、ガソリン、塗料などの可燃物
  • スプレー缶、カセットボンベ

スプレー缶の噴射やガス抜きも給湯器の近くでは行わないでください。噴出した可燃性ガスへ引火し、火災になる危険があります。

入浴時は排気ガスとやけどに注意

給湯器に近い浴室窓は閉める

屋外の排気口が浴室窓の近くにある場合、お風呂を沸かしているときやシャワーを使っているときは窓を閉めてください。風向きなどによって排気ガスが浴室へ流れ込むと、CO中毒の原因になります。

お湯は体へかける前に手で確認する

シャワーの使い始めや、一度止めてから再び出すときは、設定より熱いお湯が出ることがあります。まず手で温度を確認してから体へかけましょう。使用中に急に熱くなる状態が続く場合は、故障の可能性があるため使用を中止してください。

追いだき後は浴槽のお湯をよく混ぜる

追いだき中や追いだき直後は、浴槽の上下で温度差が生じることがあります。十分にかき混ぜて湯温を確認してから入浴してください。循環口からは熱いお湯が出るため、運転中は触れないようにします。

排気口には触れない

使用中と使用直後の排気口は高温です。確認するときも手で触れず、子どもが近づかないよう注意してください。

冬季・積雪時に注意すること

雪や落雪で排気口がふさがれた状態で運転すると、異常着火や故障につながるおそれがあります。使用前に排気口周辺を確認し、安全に作業できる範囲で雪を取り除いてください。

凍結を防ぐため、給湯器の電源プラグは抜かないのが基本です。機種によっては、ふろ配管を守るために浴槽の循環口より5cm以上、残り湯を確保する必要があります。詳しい方法は必ず給湯器の取扱説明書を確認してください。

給湯器本体へ毛布、布、ビニール、気泡緩衝材などを巻き付けてはいけません。給排気を妨げ、火災や破損につながる危険があります。

異常を感じたときは使用を止める

給湯器にエラー、水漏れ、すす、異音、異臭があるときの安全な行動を示す図
異常を感じたときは、無理に再運転せず使用を中止してください

次のような症状がある場合は、給湯器の使用を中止してください。

  • リモコンにエラーコードが表示される
  • 点火しない、途中で何度も消える
  • 本体や配管から水が漏れている
  • 排気口の周辺が黒いすすで汚れている
  • 運転時に大きな音や振動がする
  • 焦げたような臭い、排気の異臭がする
  • お湯の温度が急に熱くなる、安定しない
  • 本体に強いさび、穴、変形がある

点火しないからといって、運転スイッチを何度も入れ直すのは避けてください。機器内部にガスがたまり、点火時に異常着火するおそれがあります。エラーコードと型番を控え、取扱説明書を確認したうえで点検を依頼しましょう。

ガス臭いときは修理依頼より先に安全を確保

火災が起きている、強いガス臭がする、体調不良者がいるなど、差し迫った危険がある場合は、その場から離れて119番へ連絡してください。

ガス漏れや供給設備に関する緊急対応は、生活修理案内所ではなく、まず契約中のガス事業者や消防へ連絡してください。安全が確認された後の給湯器交換については、生活修理案内所へご相談いただけます。

水漏れ・冠水した給湯器をそのまま使わない

給湯器から水が漏れている状態で使用を続けると、漏れた水が燃焼部分へかかり、不完全燃焼を起こすおそれがあります。少量に見えても使用を中止し、点検を受けてください。

洪水や内水氾濫などで給湯器が水に浸かった場合も、乾燥したように見えるだけで再使用してはいけません。内部の電気部品や安全装置が損傷している可能性があるため、専門業者が安全を確認してから使用します。

設置から10年は点検・交換を考える目安

日本ガス石油機器工業会は、長期使用の目安を10年と案内しています。10年を超えたら直ちに故障するわけではありませんが、熱、湿気、雨風、塩害などの影響で、内部部品や外装の劣化が進んでいる可能性があります。

特に海沿いで潮風を受けやすい地域や、融雪剤の影響を受ける地域では、腐食が早く進むことがあります。次の条件に当てはまる場合は、異常がなくても点検や交換見積りを検討しましょう。

  • 設置から10年前後経過している
  • 以前よりエラーが増えた
  • お湯の温度や湯量が安定しない
  • 本体のさびや変色が目立つ
  • 修理部品の供給が終了している
  • 家族構成やお湯の使用量が変わった

完全に故障してから交換すると、機種を比較する時間がなく、お湯を使えない期間も長くなりがちです。使えているうちに現状を確認しておくと、修理と交換を落ち着いて比較できます。

こちらの記事も、給湯器の寿命と交換時期のサイン参考にしてください。

長期使用や異常が気になったら生活修理案内所へ

生活修理案内所では、長く使用しているガス給湯器や、エラー、水漏れ、温度不良などが発生している給湯器についてご相談を承っています。

  • 何年使用しているか分からない
  • 修理と交換のどちらがよいか判断できない
  • 給湯器の型番や設置方式が分からない
  • 現在の家族人数に合う号数を知りたい
  • エコジョーズへ交換できるか確認したい
  • 本体価格と工事費を含めた見積りがほしい

ガス臭がするなどの緊急時は、最初にガス事業者へ連絡してください。緊急性がなく、長期使用や機器の異常が気になる場合は、生活修理案内所までお問い合わせください。

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よくある質問

屋外設置式なら給湯器を囲っても換気口があれば大丈夫ですか?

自己判断で囲ってはいけません。給排気や離隔距離の条件が変わり、不完全燃焼や火災につながる可能性があります。目隠しや物置を設置する前に、メーカー基準を確認できる専門業者へ相談してください。

外壁塗装中もシャワーだけなら使えますか?

給湯器や排気口が養生シートで覆われている間は使用できません。シャワー、お湯はり、追いだきなど、給湯器を燃焼させる運転を避けてください。

エラー表示をリセットすれば使い続けられますか?

取扱説明書で利用者が対処できると案内されている内容もありますが、何度も同じエラーが出る場合や異音・異臭・水漏れを伴う場合は使用を中止してください。繰り返し点火操作するのは危険です。

10年経過したら必ず交換が必要ですか?

10年は点検や交換を考える目安です。使用環境や機種で状態は異なりますが、異常がなくても経年劣化が進んでいる可能性があるため、メーカーや専門業者へ相談しましょう。

まとめ

屋外式ガス給湯器を安全に使うには、排気口をふさがず、周囲を囲わず、可燃物を近づけないことが基本です。外壁塗装の養生中、積雪で排気口がふさがれているとき、本体から水漏れしているときは使用しないでください。

リモコンのエラー、すす、異音、異臭、温度不良などを感じたら、何度も再点火せず運転を止めましょう。ガス臭がある場合は、火気や電気スイッチを避け、最優先でガス事業者へ連絡してください。

設置から10年前後が経過している給湯器は、故障する前の点検と交換検討がおすすめです。緊急性のない不具合や交換のご相談は、生活修理案内所へお気軽にお問い合わせください。

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