エコキュートのシャワー水圧は必ず弱くなる?
必ず弱くなるわけではありません。多くのエコキュートは貯湯タンクを保護するため、給水圧を調整してお湯を供給します。そのため、現在の水道直圧式ガス給湯器から標準圧タイプへ替えると、シャワーの勢いが変わる場合があります。
一方、高圧タイプや水道直圧方式の機種もあります。現在の給湯器の方式、ご自宅の給水圧と配管条件を確認して選べば、使い心地の差を抑えられる可能性があります。ただし「高圧タイプならガス給湯器と必ず同じ勢い」とは言えません。
標準圧・高圧・水道直圧方式の違い
| 方式 | お湯の出し方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 標準圧タイプ | 減圧した水をタンクで沸かし、給湯する | 現在のシャワーと使い心地が変わらないか |
| 高圧タイプ | 高い設定圧力に対応するタンク・機構で給湯する | 給水元圧、既存配管、浴室の階数 |
| 水道直圧方式 | タンク内の熱で水道水を加熱し、水道圧を生かして給湯する方式がある | 対応機種、給水圧、水質、設置条件 |
製品ごとの構造と名称はメーカーによって異なります。「高圧」という言葉だけで判断せず、候補機種の給湯方式と仕様書を確認しましょう。
カタログのkPaはシャワーヘッドでの水圧ではない
カタログには「減圧弁設定圧力」「最高使用圧力」「給水元圧」など、異なる意味の圧力が記載されています。これらを同じ条件の数値として並べ、メーカーランキングにするのは適切ではありません。
たとえば、ある製品の「最高使用圧力」は使用可能な圧力の上限を示すもので、すべての住宅でシャワーにその圧力が届くという意味ではありません。シャワーの使い心地を比較するなら、同じ給水条件で測定した出湯流量(L/分)と、実際の住宅条件を合わせて確認することが大切です。
シャワーの勢いを左右する5つの条件
- 給水元圧:住宅へ入る水道水の圧力が低いと、高圧タイプでも十分な流量を得られない場合があります。
- 配管:配管が細い、長い、曲がりが多い、内部に詰まりがある場合は流量が落ちます。
- 浴室の位置:2階・3階の浴室では、高さの分だけ条件が厳しくなります。
- 同時使用:キッチンと浴室で同時にお湯を使うと、供給量が分かれます。
- 水栓とシャワーヘッド:節水型ヘッド、混合水栓、フィルターの詰まりなどでも体感が変わります。
今のシャワーが弱い場合も、給湯器だけが原因とは限りません。交換前に水側・お湯側の両方の出方を確認しましょう。
こんな家庭は高圧タイプを優先して検討
- 水道直圧式のガス給湯器や石油給湯器から交換する
- 現在のシャワーの勢いを大きく変えたくない
- 浴室が2階以上にある
- 浴室とキッチンなどでお湯を同時に使うことが多い
- シャワーを使う人数や時間が多い
ただし、これらに当てはまれば高圧タイプで必ず改善する、という意味ではありません。給水元圧が不足する場合や、配管・水栓に制約がある場合は、機種変更だけでは期待した流量にならない可能性があります。
お湯はり時間も「水圧だけ」では決まらない
高圧タイプは、条件が合えば浴槽へのお湯はりが速くなる場合があります。ただし、時間は給水圧、配管、浴槽までの距離、設定湯量、機種の制御によって変わります。
各メーカーが公表するお湯はり時間は、試験条件が同じとは限りません。「A社は9分、B社は11分」と数字だけで比較せず、同一条件の資料かどうかを確かめてください。
交換前に確認するチェックリスト
- 現在の給湯器の型番と給湯方式
- 現在のシャワーで困っていること
- 水側とお湯側の流量の差
- 浴室の階数と給湯器からの距離
- 同時にお湯を使う場所と時間帯
- 給水元圧、配管の太さ・劣化状況
- 候補機種の設置スペース、搬入経路、電気・排水条件
- 候補機種の容量、保証、工事を含む総額
型番が分からない場合は、給湯器の型番・品番の確認方法をご覧ください。現在の機器と浴室の位置が分かる写真があると、相談がスムーズです。
高圧タイプは誰にでも必要?
シャワーの勢いに不満がなく、浴室が1階にあり、同時使用も少ない場合は、標準圧タイプで十分なこともあります。高圧タイプを選ぶ場合は、必要な機能と工事総額を比較しましょう。
水圧だけでなく、タンク容量、フルオートなどの機能、省エネ性能、設置環境、工事保証も重要です。容量が大きいこととシャワーの圧力が高いことは別の話なので、混同しないでください。
エコキュートの機種選びは生活修理案内所へ
エコキュートのシャワー水圧は、機種の「高圧」という名称やkPaの大きさだけでは判断できません。カタログの圧力が何を示す数値かを確認し、給水元圧、配管、浴室の階数、同時使用、シャワーヘッドを含めて選ぶことが大切です。
ガス給湯器からの交換で使い心地が心配な場合は、高圧タイプや水道直圧方式を候補にし、現地条件と工事総額を比較しましょう。
生活修理案内所では、エコキュートへの交換や機種選びの相談を受け付けています。ガス給湯器・石油給湯器からの切り替えでシャワーの勢いが心配な方も、現在の給湯器、浴室の位置、配管・給水条件を確認し、適した方式をご案内します。
高圧タイプが必要かどうか、機種選定とお見積もりだけでもお気軽にご相談ください。
よくある質問
高圧タイプなら、ガス給湯器と同じシャワーの勢いになりますか?
一律には言えません。現在の給湯器の方式、給水元圧、配管、水栓、シャワーヘッドによって変わります。現地条件と候補機種の出湯流量を確認しましょう。
「500kPa」の機種は「325kPa」の機種より必ず勢いが強いですか?
数値の意味が異なる場合、単純に比較できません。最高使用圧力、減圧弁設定圧力、給水元圧のどれを示すかを確認してください。
2階に浴室があります。高圧タイプは必要ですか?
優先して検討する価値がありますが、設置できる階数や十分な流量は機種と住宅条件によります。給水元圧と配管経路を確認して選びましょう。
今使っているエコキュートのシャワーが弱い場合、交換が必要ですか?
シャワーヘッドや水栓のフィルター、止水栓、配管、給水圧が原因の場合もあります。まず現状を点検し、機器の故障や能力不足かを判断します。