最初に確認|集合住宅でつまりが起きたときの連絡先
集合住宅では排水管がほかの住戸や共用管につながっています。自室だけの症状に見えても、建物全体の設備が関係している可能性があります。
| 住まい方 | 原則として最初に連絡する相手 |
|---|---|
| 賃貸マンション・賃貸アパート | 管理会社または大家さん |
| 分譲マンション | 管理会社、管理員または管理組合の緊急窓口 |
| 社宅・寮 | 勤務先の担当部署または指定の管理会社 |
水があふれている場合は、可能な範囲で蛇口や止水栓を閉め、洗濯機・食器洗い乾燥機などの運転を止めます。下階へ漏れている可能性があれば、そのことも緊急窓口へ伝えてください。
管理会社や管理組合が指定業者と契約していることもあります。自分で業者を呼ぶ前に、次の点を確認しましょう。
- 指定業者の有無
- 修理を手配するのは誰か
- 費用をいったん立て替える必要があるか
- 夜間・休日の緊急連絡先
排水管の「専有部分」と「共用部分」とは
分譲マンションでは、住戸の所有者が管理する専有部分と、管理組合が管理する共用部分があります。排水設備では、一般に各住戸だけで使う枝管と、複数の住戸からの排水が合流する立て管などに分けて考えます。
国土交通省のマンション標準管理規約では、雑排水管・汚水管の配管継手と立て管などを共用部分の例として挙げています。ただし、実際の境界や費用負担は、そのマンションの管理規約によって確認する必要があります。
つまりが室内の排水口に近い枝管で起きているのか、共用の立て管で起きているのかは、症状だけでは判断できないことがあります。同じ系統の上階・下階でも症状が出ている場合は、共用管が関係している可能性もあるため、管理会社へ情報を集めてもらいましょう。
賃貸マンション・アパートで入居者負担になりやすいケース
入居者の故意・過失や、通常の使い方を超える行為が原因と判断された場合は、入居者が修理費用を負担する可能性があります。
- トイレへ紙おむつ、生理用品、掃除シート、固形物などを流した
- 一度に大量のトイレットペーパーを流した
- キッチンへ油や大量の食材かすを継続的に流した
- 排水口へ小物を落としたまま使用を続けた
- 異常を知りながら連絡せず、被害を広げた
ただし、「室内でつまったから入居者負担」と単純には決まりません。原因調査の結果、建物設備の不具合や老朽化が判明することもあります。作業前後の写真、取り出した異物、業者の作業報告書などは保管してください。
貸主・管理会社側の負担になりやすいケース
賃貸住宅では、設備の老朽化や構造上の不具合など、入居者の故意・過失によらない修繕は、原則として貸主側が対応する考え方があります。
- 排水管の老朽化、腐食、破損が原因だった
- 配管の勾配や施工状態に問題があった
- 入居前から蓄積していた汚れが主な原因だった
- 共用の排水管や排水桝でつまりが起きていた
- 複数の住戸で同時に排水不良が発生した
国土交通省の賃貸住宅標準契約書では、貸主が使用に必要な修繕を行い、借主の故意または過失で必要になった修繕費は借主が負担するという原則が示されています。ただし、標準契約書はモデルであり、実際には締結した賃貸借契約書や特約の確認が必要です。
分譲マンションの費用は誰が負担する?
分譲マンションでは、専有部分の枝管などが原因なら区分所有者、共用の立て管などが原因なら管理組合が対応するのが基本的な考え方です。しかし、配管の区分や管理方法は管理規約で異なります。
| 原因・場所の例 | 負担を検討する主体 | 確認するもの |
|---|---|---|
| 住戸専用の枝管内の汚れや異物 | 区分所有者 | 管理規約、使用細則、調査報告 |
| 複数住戸が使う立て管のつまり・老朽化 | 管理組合 | 管理規約、長期修繕計画、管理会社の調査 |
| 専有部分と共用部分の境界付近 | 個別判断 | 配管図、管理規約、原因調査 |
専有部分の工事でも、共用管への影響、騒音、作業員の出入りなどを理由に、管理組合への申請や承認が必要な場合があります。修理会社を手配する前に、管理規約と工事申請の手続きを確認してください。
修理費以外の水濡れ被害は保険が使えることもある
つまりから水があふれ、床、家財、下階の天井や壁などへ被害が及んだ場合は、加入している火災保険や個人賠償責任保険などの補償対象になる可能性があります。
ただし、保険の種類によって「自分の家財」「借りている部屋に対する賠償」「下階など第三者への賠償」の扱いが異なります。つまり除去そのものの費用と、つまりによって生じた水濡れ損害も別に判断されることがあります。
保険を使えると決めつけず、片付ける前に被害箇所を撮影し、管理会社と保険会社または代理店へ連絡してください。相手方と示談や支払いの約束をする前に、保険会社へ相談することも大切です。
費用トラブルを避けるために残しておきたい記録
費用を誰が負担するか判断するには、原因と対応の経緯が重要です。次の情報を残しておきましょう。
- 異常に気づいた日時と場所
- 水の流れ、逆流、異音、水漏れの写真や動画
- 管理会社や大家さんへ連絡した日時と担当者名
- 業者を自分で手配してよいという承諾の記録
- 見積書、請求書、領収書
- つまりの位置と原因が書かれた作業報告書
- 取り出した異物や破損箇所の写真
「高圧洗浄一式」だけでは原因や作業範囲が分かりにくいため、どこをどの方法で作業したのか、業者に記載してもらうとよいでしょう。
配管洗浄の方法と料金の考え方は、配管洗浄を自分でできる範囲と業者へ頼む費用の目安でも解説しています。
管理会社から自分で手配するよう案内されたら生活修理案内所へ
賃貸住宅や分譲マンションでつまりが起きた場合は、まず管理会社、大家さん、管理組合へ連絡してください。そのうえで「修理会社をご自身で手配してください」と案内された場合は、生活修理案内所へご相談いただけます。
お電話一本で現場へ伺い、原因と必要な作業を確認して無料でお見積りします。見積りだけでも大歓迎です。その場で注文する必要はなく、不要な工事や商品の押し売りもいたしません。
費用負担の最終判断は管理会社、貸主、管理組合、保険会社などが行います。当社では、現地で確認できたつまりの位置や作業内容についてご説明します。管理側から指定された報告事項があれば、受付時にお知らせください。
よくある質問
賃貸で排水管がつまったら、必ず入居者負担ですか?
必ずしも入居者負担ではありません。入居者が流した異物や不適切な使用が原因なら負担する可能性がありますが、老朽化、設備不良、共用管のつまりなどは貸主側が対応することがあります。契約書と原因調査を確認してください。
管理会社へ連絡する前に水道業者を呼んでもよいですか?
原則として、先に管理会社や大家さんへ連絡してください。指定業者が決まっていたり、修理費を精算する条件が設けられていたりするためです。水があふれている場合は使用を止め、緊急窓口へ連絡しましょう。
分譲マンションの室内で起きたつまりは自己負担ですか?
室内の症状でも、共用の立て管などが原因の可能性があります。専有部分と共用部分の境界はマンションの管理規約で確認し、管理会社または管理組合へ原因調査を依頼してください。
下の階まで水漏れした場合はどうすればよいですか?
水の使用を止め、管理会社や緊急窓口へすぐに連絡してください。被害箇所を写真や動画で残し、加入している保険会社または代理店にも連絡します。相手方と費用の約束をする前に保険会社へ相談しましょう。
修理費用の立て替えを求められたら何を確認しますか?
立て替えを指示した担当者、精算に必要な書類、料金の上限、指定業者の有無を確認し、メールなど記録に残る方法で承諾を得てください。見積書、領収書、作業報告書、写真は保管しましょう。